こんにちは!
エレクトーン歴25年、趣味としてエレクトーンに没頭するおっちょです!
皆さん、エレクトーンと聞くとどんなことを思い浮かべますか?
「エレクトーンを習っている人はピアノよりも少ない」
「エレクトーンって高級そうで、買い替えも必要だから金銭的に厳しい」
「昔は習ってたけど、もう何年も弾いてないな」
中には、
「エレクトーンって何?初めて聞いた!」
「聞いたことはあるけど、ピアノとは何が違うの?」
という方もいらっしゃるのかもしれません。
この記事では、
エレクトーン歴25年の僕がエレクトーンの魅力を皆さんに少しでもお伝えできるように
・エレクトーンとは何か?
・楽器の特徴やぜひ知ってもらいたい基本的な知識
・エレクトーンを習得するとどんなメリットがあるのか?
について徹底的に解説していきます。
僕についてはこちらのプロフィールをご覧ください。
この記事を読むことで、
「エレクトーンを習ってみたい!」
「今すぐにでも楽器店に行ってみたい!」
と思ってもらえると嬉しいです!
是非、最後まで読んでみてくださいね!
1. エレクトーンはピアノとなにが違うの?その特徴を徹底解説!
そもそも、エレクトーンとは何か知っていますか?
エレクトーンとは《ヤマハが製造販売する電子オルガンの商品名》で、
1959年の初登場以来、優れた教育効果を備えた楽器として、
幅広く活用され、電子オルガンの代名詞として普及しました。
現在までに約500万台が販売されています。
お子様の習い事でエレクトーンにするか、それともピアノにするかを悩まれる方、
意外と多いのではないでしょうか。
「エレクトーンってよく分からないけど、周りのお友達はピアノを習っているから、ピアノを選択した方が無難かな?」と思い、ピアノを選択される方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方の為に、まずはエレクトーンの特徴についてピアノと比較しながら解説していきます。
①鍵盤数について
エレクトーンは上鍵盤(基本的に右手で演奏)、下鍵盤(基本的に左手で演奏)、足鍵盤(足で演奏)の
3段構造になっています。
エレクトーンには2種類のパターンがあります。
【スタンダードモデル】
上鍵盤49鍵、下鍵盤49鍵、足鍵盤20鍵の計118鍵
【上位(プロフェッショナル)モデル】
上鍵盤61鍵、下鍵盤61鍵、足鍵盤25鍵の計147鍵
一方ピアノでは、
白鍵52鍵、黒鍵36鍵の計88鍵の1段構造
となっています。
実はこのような鍵盤数になっているのにはそれぞれ明確な理由があるんです!
ピアノの88鍵(1段構造)というのは7オクターブ1/4(27.5Hz~4,186Hz)の音程をカバーすることができます。
人間が音程として聴き分けることができる範囲は、約20Hz~4,000Hzといわれており、これ以上鍵盤数を増やしても人間にはただのノイズとしてしか判別できません。
そのため、ピアノの鍵盤数は88鍵が最適なのです。
一方、エレクトーンは電子楽器であるため、オクターブの上げ下げを自由に設定することができます。
そのため、人間の体幅に合わせて弾きやすい範囲内で最大限のパフォーマンスが発揮できる様に
このような3段構造の鍵盤数となっています。
ちゃんと考えられて設計されているんですね!
皆さんはご存じでしたか?
②鍵盤の幅と重さについて
鍵盤の幅(1オクターブの長さ)と鍵盤の重さにもエレクトーンとピアノで違いがあります。
1オクターブの幅は、エレクトーンが約158ミリ、ピアノが約164ミリとなっています。
実際に手のひらを広げて親指の先から小指の先まで測ってみてください。
ピアノの164ミリは届かないけど、エレクトーンの158ミリなら届くという方もいらっしゃると思います。
小さなお子様はまだ、手が大きくありませんので、
ストレスなく弾きたいという方にはエレクトーンがオススメです!
次に鍵盤の重さ(打鍵感)についてです。
ピアノの鍵盤の重さは一般的に50グラムに設計されています。
一方、エレクトーンは実際の重さについては公表されていませんが、
ピアノよりも軽く、イメージとしては「鍵盤ハーモニカ」に少し弾力感を増した程度の重さで、
非常に弾きやすい重さになっています。
ピアノは鍵盤が重く弾いていると手が疲れてしまうという方も多いかもしれませんが、
こちらもストレスなく楽しみたいというお子様にはエレクトーンの方がオススメでしょう。
③騒音について
エレクトーンやピアノに限らず、自宅で楽器を練習したいという方は、
「近所迷惑にならないか?」というのが、どうしても気になりますよね。
そんなお悩みをお持ちの方にもエレクトーンがオススメです。
エレクトーンは電子楽器ですので、スピーカーから音が出ています。
ヘッドホンやイヤホンを付けて演奏することで外部に音を漏らさずに演奏することが可能です。
日中だけでなく、夜に練習がしたい場合や、集合住宅やマンション住まいの方でも周りを心配することなく、練習することができます。
しかし、ベース(足鍵盤)を弾いた場合、その振動が階下に響く可能性は考えられます。2階以上に住んでいらっしゃる方は要注意かもしれませんね。防音マットを敷くことで軽減されると思います。
また、「ヘッドホンやイヤホンで練習すると音質が悪くなるのでは?」
と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
仮に、スマホで音楽を聴くことを想像してみてください!
スマホにイヤホンやヘッドホンを接続して音楽を聴いても決して音質が悪くなることはありませんよね?
それと同じです。
むしろ、今はヘッドホンやイヤホンの性能がかなり良くなっていますので、
スピーカーから出すよりも音質が良いなんてこともあるかもしれません。
一方、ピアノは鍵盤を押すことで弦が振動し、楽器全体に音を響かせて鳴らすという構造をしているため(詳しくは2. エレクトーンはどうやって音が出ているの?ピアノとの違いから見えてくる音色の特徴を解説!で解説)、音を遮断するという方法は基本的にはありません。
もちろん、電子ピアノを購入するという選択肢はありますが、
普通のピアノを買いたい場合、基本的には防音マットを敷く、防音壁にする等の対策しかありません。
2. エレクトーンはどうやって音が出ているの?ピアノとの違いから見えてくる音色の特徴を解説!
では、実際にエレクトーンはどうやって音を出しているのでしょうか。
ここでは、音が出る仕組みと音色の特徴について、ピアノと比較しながら解説していきます。
まずは、ピアノの音が出る仕組みについて解説します。
ピアノは鍵盤を押すと、てこの原理でその奥にある弦をハンマーで下や横(種類によって異なる)から叩きます。
弦を叩いたことによる振動は、弦の端を支えている駒を介して、その下にある響板に伝わります。
響板に伝わった振動は空気を振動させ、それを中心に楽器全体が振動することで、音を出しています。
ピアノは弦の振動で音を出しているため、次第に音が小さくなっていきます。
これは減衰音といわれ、ピアノの音色の大きな特徴の1つです!
一方、エレクトーンは、電子楽器なので、
鍵盤を押すとそれが電気信号(入力)としてエレクトーン本体に伝わり、
指定した音(バイオリンやフルートなど)に変換され、電気信号(出力)として伝わることで、
スピーカーから出すという仕組みになっています。
エレクトーンは986種類もの音色が搭載されています!
鍵盤一つで様々な楽器を表現しなければなりません。
ピアノの減衰音とは対照的に、
持続音の楽器でも表現できる様な仕様になっていることがエレクトーンの最大の特徴です!
また、エレクトーンは、「イニシャルタッチ」や「アフタータッチ」と呼ばれる鍵盤の押し方一つで様々な楽器を実際に弾いているかの様に表現することも可能です!
「イニシャルタッチ」の仕組みについてはこちらの記事をご覧ください。
3. エレクトーンの購入でかかる費用は?購入後の維持費についても詳しく解説!
「エレクトーンは高価で買うのが大変そう。」というイメージをお持ちの方が多いと思います。
実際にはどうなのでしょうか?
新品で購入した場合の値段と購入後の維持費についてピアノと比較しながら見ていきましょう!
今回のピアノは個人宅でよく購入されるアップライトピアノで解説します(以下、ピアノで統一)。
ピアノはメーカーや年式によってピンキリではありますが、「50万円〜120万円」程度がおおよその相場です。また、よく購入される価格帯は70万円前後になります。
一方、エレクトーンは「約20万〜173万円」です。
最安値の約20万円のモデルは「ベーシックモデル」で初心者向け、
最高値の173万円のモデルは「プロフェッショナルモデル」で超上級者向けとなります。
一般的によく購入されるモデルは54万円のモデルや107万円のモデルですので、
エレクトーンは高価だというイメージをお持ちかと思いますが、実際にはピアノとそこまで変わりません!
次は購入後の維持費について比較していきます。
ピアノは年に一回程度、調律をする必要があります。
調律は約15,000円ですのでピアノは購入後も毎年約15,000円の維持費がかかります。
一方、エレクトーンは調律はありませんが、
技術の進化に伴い、数年に1度新しいモデル(機種)が登場します(モデルチェンジ)。
このモデルチェンジにより新たに搭載された音や性能は旧モデルでは使えないということが出てきます。
もちろん、その様な音や性能を使用せずに演奏するということも可能ですが、コンクールや発表会では新モデルで演奏することになりますので、練習する際も最新の状態での練習が必須になるでしょう。
しかし、元々使っていた楽器が壊れたということでなければ、新モデルに買い換えるのは勿体無い気がしますよね。
これまで、エレクトーンは電子楽器であるがゆえに「モデルチェンジの度に買い替えが必要だ」
というイメージが定着しましたが、そのイメージを覆す大きな革新が起こりました!
それが、2004年に発売された
エレクトーンSTAGEA ELS-01シリーズ(通称ステージア、01(ゼロワン)シリーズ)の登場です。
詳しくはこちらをご覧ください。
「せっかく買ったのだから長く愛用して欲しい」という、ヤマハ開発者の思いから、
本体自体の買い替えが不要になるように開発されました。
実際に、2014年には新シリーズELS-02シリーズ(02(ゼロツー)シリーズ)が発表され、
新たな音や機能が沢山搭載されましたが、
01シリーズのエレクトーンを持っていれば02シリーズを新規購入する必要がなく、
「バイタライズ」と呼ばれる新モデルへのアップグレード(約30万円)のみで02シリーズに搭載された音が出せる様になりました。
また、スマホのアップデートの様にバージョンの更新も適宜発表されており、
お手持ちのUSBにデータをダウンロードするだけでステージアを最新バージョンにアップデートすることができます(バージョンアップ)!
01シリーズ発売当初のアプデートはスマートメディアを使用しており、
有料でヤマハ担当者にお願いしなければなりませんでしたが、
現在は、ヤマハ公式サイトのダウンロードページに
無料のバージョンアップ用のデータが掲載されています!
お手元にUSBさえご用意していただければ、
いつでも無料でエレクトーンをアップデートすることができます。
エレクトーンは購入後、数年に1度このような新モデルの発表がありますが、
バージョンアップは無料ででき、普段は電源ケーブルをコンセントにさえ繋げば使用することができます。
考え方によってはエレクトーンの方が意外とお得かもしれませんね。
4. エレクトーンで学べる音楽とは?エレクトーンだからこそ得られる知識を解説!
エレクトーンはどのような音楽が学べるのでしょうか?
エレクトーンは様々な楽器の音が搭載されていますので、
オーケストラ、ジャズ、ロック、ビッグバンド、映画音楽やアニメ・ゲーム音楽、吹奏楽、ゴスペルなど、
様々なジャンルの音楽を演奏することができます。
エレクトーンはこれら音楽のジャンルに合わせた楽器の構成も学ぶことができ、
自分一人でオーケストラのすべての楽器を奏でることが可能です。
また、テレビやYouTube、CDや音楽メディアで聴いたそのままの音で演奏することができるので、
何より弾く楽しみがあります!
このようにエレクトーンは様々な音楽ジャンルの知識はもちろん、
それぞれで使用される楽器の特徴や演奏方法まで幅広く勉強することができます。
まさにエレクトーンは総合音楽を学べる、そんな素晴らしい楽器です!
5. エレクトーン出身のミュージシャンは意外と多い?有名なあの人も実はエレクトーン出身だった!
エレクトーンを学ぶことで幅広く総合音楽を知ることができますので、エレクトーン出身のミュージシャンや音楽プロデューサーは意外と多いです。
実は誰もが知っているあの有名人もエレクトーン出身者だったりします。
まずは、あの人気アイドルグループ、嵐の櫻井翔さん。
昔習っていたことで有名ですよね。今でもコンサートでピアノを弾いています!
今のアーティストとしての活躍はエレクトーンが根底になっているのは間違いありません!
さらには、TM NETWORKとして活動した小室哲哉さん。
小室ブームとして一世を風靡し、渡辺美里、松田聖子、小泉今日子、中森明菜などに楽曲を提供したことで知られていますね。小室さんも小学生時代にはエレクトーンを習っていました。
また、人気アニメ「鬼滅の刃」の挿入歌である「竈門炭治郎のうた」の作曲者である椎名豪さんなど、
エレクトーンで学んだ知識がベースになっているミュージシャンは世の中にたくさんいます。
6. 今こそエレクトーンを習得しよう!
いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、
・エレクトーンの特徴(鍵盤数、重さ、騒音問題、音の特徴)
・エレクトーンの価格相場と買い替えについて
・エレクトーンで学べる音楽
・エレクトーン出身のミュージシャン
について、詳しく解説しました!
・お子さまの習い事に少しでも検討している。
・初心者でもプライベートで音楽を楽しみたい。
・幅広く音楽を学びたい。
という方に、エレクトーンは是非おススメの楽器です!
エレクトーンで音楽の幅広い知識や構成といった基礎的な部分を学ぶことで、
将来的に音楽プロデューサーやミュージシャンとしての道を開いていけるかもしれませんね!
この記事を読んで、少しでもエレクトーンに興味を持っていただいた方、
是非、お近くの楽器店まで足を運んでみてください!
今後も、エレクトーンに興味を持ってもらえるような、有益な情報を発信していきますので、お楽しみに!
それでは、エレクトーンで楽しい音楽ライフを!